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過小資本税制/過大支払利子税制について

2018.5.1 過小資本税制及び過大支払税制について

外資系企業が日本に進出し法人を設立した場合、日本での事業資金調達のため、本国の親会社から貸付を日本の子会社に対し行い、日本での事業資金を提供するということは通常行われている取引であるものと考えられます。このコラムでは、日本法人が海外の親会社から調達した借入金利息に対する税務上の損金算入制限について解説致します。

法人実効税率が低い海外の親会社から日本の子会社が借入をし、利息支払を行うとグループ全体で節税効果が生じる

海外の親会社が日本の子会社に対して貸付を行った場合、貸付を行った親会社においては受取利息が税務上の益金として計上され所得及び税額がその分増加し、借入を行った日本の子会社においては支払利息が計上され所得及び税額がその分減少することとなります。

ここで、親会社所在国の法人実効税率と日本の法人実効税率が仮に全く同じであれば、海外の親会社で増加する税額と日本の子会社で減少する税額が相殺される結果、グループ全体の税額は借入実行前後で変化しないこととなります(繰越欠損金等が存在しない場合)。しかし、実際には親会社所在国の法人実効税率と日本の法人実効税率は一致しないため、法人実効税率の差分グループ全体の税額が貸付金利息の計上により変動することとなります。

日本の法人実効税率は世界的にみても高い部類にあり、特にアメリカにおいてトランプ政権により法人実効税率の大幅引き下げが行われた後においては、世界的にみても最高水準といっても過言ではない状態にあります。従って大抵の場合は日本の法人実効税率が親会社所在国の法人実効税率を上回ることから、法人実効税率が高い日本で支払利息を計上し、法人実効税率の低い親会社所在国で受取利息を計上することにより、日本の法人実効税率と親会社所在国の法人実効税率の差分グループ全体としての節税効果が生じることとなります。

外国親会社に支払う利息の損金算入については限度額がある

日本より法人実効税率が低い国に所在する海外親会社から日本の子会社が借入を行い利息の支払をした場合にグループとしての節税効果が生じることとなりますが、一方で日本の子会社が海外の親会社に支払う利息の損金算入については限度額があることに注意が必要になります。具体的には過小資本税制と過大支払利子税制に留意が必要になります。

過小資本税制とは、海外の親会社(50%以上の株式所有)に対する借入金の事業年度中の平均残高が自己資本のうちの親会社持分(発行済み株式総数のうち親会社保有分)の3倍を超過する場合に当該超過部分に対応する借入金利息について損金に算入しないものとする制度になります。

一方過大支払利子税制とは、親会社に対する支払利息の額がEBITDA(当期所得に減価償却費や関連者に対する支払利息の額等を加算した金額)の50%を超過する場合には、当該超過部分については損金に算入しないものとする制度になります。

この過小資本税制と過大支払利子税制については重複して損金不算入額が発生した場合には、損金不算入額が大きいほうの制度が適用されることとなります。

 

海外の親会社が日本の子会社に事業資金を提供する場合には、親会社所在国と日本の税務上の影響を検討し、出資と借入の割合を決定する必要

以上のように日本より法人実効税率の低い国に所在する親会社から日本の子会社が借入金の利息を支払った場合、法人実効税率の差分の節税効果が生じるものの、一方で過大支払利子税制と過小資本税制の存在により日本で親会社に対する支払利息が無制限に損金算入が認められる訳ではないことから、海外の親会社から日本での事業資金を提供する際には当該税制も考慮し、かつ親会社所在国における子会社から受領する配当金についての税務上の取り扱いも検討したうえで出資と借入の割合を決定する必要があります。なお海外子会社への出資及び貸付に係る一般的な税務上の留意事項についてはこちらもあわせて御覧ください

なお、過大支払利子税制や過小資本税制は日本特有の制度という訳ではなく、詳細については各国で異なるものの類似の制度は多くの国に存在することから、日本の親会社から海外子会社に事業資金を提供する際にも海外子会社所在国の税制に類似の制度がないか事前に確認し、税務上の影響を検討する必要があります。

 

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